(妄想)四国八十八箇所巡拝 その6 ~29番から37番まで~
前回は28番大日寺まで巡拝しました。
29番国分寺より巡拝を再開します。
5月某日(土)
現在地:サザンシティホテル
サザンシティホテルを9時に出発します。29番国分寺を目指します。
現在地:国分寺
サザンシティホテルから15分で国分寺に到着です。時刻は9時15分です。山門近くの駐車場に車を置いて参拝します。ここの寺の駐車場にある看板が興味深いです。(ストリートビューより)
決して「車遍路」とは書かずに「車で巡拝」とあります。言葉を正しく使っています。遍路は渡し船以外の交通機関を利用せず札所から札所へ歩きつなぐ(歩きを中断せずに結願すれば通し打ちです)ことですから、「車遍路」という珍妙な、遍路への冒瀆である言葉の出る幕はありません。
現在地:善楽寺
土佐神社が隣接しています。神仏習合の寺院ですが、明治の廃仏毀釈によって散々な目に遭った(散々な目、という表現が生ぬるいのは明白です)寺です。
四国八十八箇所霊場会の善楽寺を紹介するページにこうあります。
明治新政府による廃仏毀釈の難を受けて寺運は一変し、昭和4年に再興されるまで苦難の日々が続いた。その後、2ヶ寺で納経ができるなど混迷の時期を経て、平成6年1月1日を以って「善楽寺」は第三十番霊場として現在にいたっている。
散々突っ込んできて今さら突っ込むのは面倒なのですが・・・。
つまり朱印(納経印)はスタンプラリー以外の意味を成しません。札所がコロコロ変わっている以上、朱印に意味はなく(ポケモンスタンプラリーの設置駅が変わったようなものです)、札所を自分の足で歩いたという行こそが意味のあることということです。
土佐神社も見ていきましょう。10時ちょうどに善楽寺を出発します。次は31番竹林寺です。
現在地:竹林寺
善楽寺から20分で竹林寺に到着です。時刻は10時20分です。
鎌倉から南北朝時代の高名な臨済宗の学僧、夢窓国師(1275〜1351)が山麓に「吸江庵」を建てて修行、2年余も後進の育成に努めた。また、門前横には高知が生んだ世界的な植物学者、牧野富太郎博士(1862〜1957)の記念館と県立牧野植物園があるように、土佐の信仰や文化の中心地とも、土佐随一の名刹ともいわれた。
へえ・・・。まだ100年も経っていない記念館と植物園で
文化の中心地
と豪語するとは恐れ入ります。
残念ながら私は植物には魚ほど興味がないので、植物園には多分寄らないと思います。竹林寺を10時35分に出発します。次は32番禅師峰寺です。
現在地:禅師峰寺
竹林寺から17分で禅師峰寺に到着です。時刻は10時52分です。
県道を離れてから狭隘路になりますが、短い区間なので大丈夫でしょう。海上の交通安全を祈願する寺だそうです。そういえば次の雪蹊寺に行くために渡し船を利用できますね。
現在地:雪蹊寺
禅師峰寺から20分で雪蹊寺に到着です。時刻は11時25分です。
徒歩、自転車、原付は渡し船を利用できますが、私は四輪車なので利用できません。高知県道278号線の海上区間を結びます。
1つ目は、四国八十八ヶ所霊場のうち2ヶ寺しかない臨済宗妙心寺派の寺院であること。弘法大師によって弘仁6年に開創されたころは真言宗で、「高福寺」と称した。その後、寺名を「慶運寺」と改めているが、廃寺となっていた寺を再興したのは戦国時代の土佐領主・長宗我部元親公で、元親の宗派である臨済宗から月峰和尚を開山として初代住職に招き、中興の祖とした。元親の死後、四男の盛親が後を継いで長宗我部家の菩提寺とし、元親の法号から寺名を「雪蹊寺」と改め、今日にいたっている。
2つ目は、鎌倉時代の高名な大仏師、運慶とその長男、湛慶がこの寺に滞在し、運慶は本尊の薬師如来像と脇侍の日光・月光菩薩像を制作、また、湛慶は毘沙門天像と吉祥天女像、つぶらな瞳で小首をかしげるかわいい善膩師童子像を彫造して安置したとされる。一時、慶運寺と名のったのもこうした由縁で、弟子の道運、海覚作の12神将共に16体、これらはすべて国の重要文化財に指定されている。
3つ目は、「南学発祥の道場」といわれ、江戸初期の住職、天質和尚が朱子学南学派の祖として活躍し、谷時中野中兼山などのすぐれた儒学者を数多く生みだしている。 雪蹊寺で出家し四国を17回遍路した山本玄峰師は、まさに行雲流水の禅僧であった。
とあります。
どうして1つ目と2つ目の間に不自然にスペースがあるのかと気にしてはいけません。四国八十八箇所霊場会はその程度のものだということです。臨済宗ということで何らかの転機があったとみるのが普通ですが、やはり一度廃寺になっていたのですね。そうなると、この間の33番はどこにあったのか・・・。まさか「廃寺だけど納経印は授けた」とでもいうのでしょうか。明治の廃仏毀釈の時は竹林寺で授けていたようですから、同じようにどこか別の寺で・・・ということなのでしょう。ますます1200年の歴史が怪しくなってきました。長く続くことに価値がある教の教条主義者とは話が合いません。(教条主義者には話が通じないのが普通です)
現在地:種間寺
雪蹊寺から15分で種間寺に到着です。時刻は11時50分です。
安産の薬師で有名な寺です。底の抜けた柄杓にお札を付けて授け、安産であれば柄杓を寺に納めるとのことです。
種間寺を12時ちょうどに出発します。次は35番清瀧寺です。
現在地:清瀧寺
種間寺から25分で清瀧寺に到着です。時刻は12時25分です。
ここは公式では駐車場が無いことになっていますが、砂利敷きのところに止められるようです。狭隘路で離合困難とのことです。口コミ欄が香ばしいことになっていますので、GoogleMapで確認してください。
清瀧寺を12時35分に出発します。次は36番青龍寺です。
現在地:青龍寺
清瀧寺から25分で青龍寺に到着です。時刻は13時ちょうどです。
車は宇佐大橋を渡りますが、お遍路さんは渡し船を使うこともできます。渡し船は旅情があって好きですが、車ではどうしようもありません。近くの駐車場に車を止めて往復だけさせてもらうのも何だか申し訳ないですし、ここは遠目に眺めるだけにします。
現在地:岩本寺
青龍寺から1時間10分で岩本寺に到着です。時刻は14時20分です。
途中、高知自動車道の須崎西ICより宿毛方面は無料区間ですので利用します。四万十町中央ICで一般道に下ろされます。四万十町中央IC~四万十町西ICが未開通のためです。高知方面から来ると岩本寺の最寄りICは四万十町中央ICなので、特に問題はありません。宿毛方面から来ると四万十町西ICが最寄りです。鉄道だと窪川駅からほど近い場所にあります。
街中ですが駐車場もあります。ありがたいですね。
岩本寺を14時35分に出発します。次は38番金剛福寺ですが、ここで区切りましょう。
宿を探します。足摺岬で泊まっても良いですが、宿毛で泊まりたい宿があります。ルートを外れますが致し方ありません。
現在地:フジ宿毛店
岩本寺から1時間20分でフジ宿毛店に到着です。時刻は15時55分です。
宿を目指す前にいつも通り夕食の食品を調達します。地元のスーパー巡りも楽しいものです。
フジ宿毛店を16時25分に出発します。宿を目指しましょう。
現在地:一本松温泉あけぼの荘
フジ宿毛店から15分で一本松温泉あけぼの荘に到着です。時刻は16時40分です。
ここの温泉が良いとかねがね聞いていました。是非泊まりたいのです。
今回は以上です。
次回は38番金剛福寺から巡拝を再開します。