[温泉]元旅行会社社員の徒然日記[旅行]

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愛車紹介 さよならFIT3 GP5 S ホンダセンシング~7速DCT×1モーターハイブリッド~③愛車との別れ

前回は販売されている元愛車を見に行きました。

key-trip.hateblo.jp

 

今回は愛車を手放すきっかけなどをお話しします。

 

 

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FIT3 GP5(フィット3ハイブリッド)の特徴

何と言ってもコンパクトカーに7速DCTを詰め込んだところです。切れ味抜群の変速でスポーティな走行を楽しめます。特に高速道路の合流時の加速は純エンジン車のようなけたたましさでエンジンが回り、変速に合わせて回転数が上下します。

Sグレードはパドルシフトが付いていますので、Lレンジにするまでもないエンジンブレーキをかける時にはもってこいです。また、クルーズコントロール使用中でもパドルシフトの操作は受け付けてくれます(Lレンジだとクルーズコントロール解除)ので、高速道路のきつい下り坂で速度を保ちたいときにはお勧めです。(クルーズコントロールだけではアクセルオフに相当する操作でも速度が上がる下り坂では、どんどん速度が上がってしまいます。)中央自動車道の笹子トンネル前後や、関越自動車道関越トンネル前後でよく使いました。

 

FIT3 GP5(フィット3ハイブリッド)の気に入ったところ

ハイブリッドのコンパクトカーとしては馬力があったところです。110馬力のエンジンに29.5馬力のモーターを組み合わせています。システム総合出力は130馬力とも言われています。(エンジンとモーターが協調で動くので110+29.5=139.5馬力とはなりません。さらにシステム総合出力は公表されていなかった記憶があります)ライバルのトヨタ・アクア(先代)やヴィッツ(先代ハイブリッド)はシステム総合出力100馬力ですので力強さは比になりません。(これらはモデルチェンジ後でも116馬力です)ちなみに1500ccの直噴エンジンを積むRSや15XLグレードは132馬力ですので、エンジン屋のホンダらしいものでした。

コンパクトカーではCVTが主流ですが、有段変速であるところも気に入っていました。変速時にアクセルを抜いてショックを和らげるのも(べた踏みでショックなしの車が増える中で)玄人感があって好きでした。

外装は前後とも専用のスポーツバンパー(このせいで全長4045mmとなりフェリーで損します)、大型テールゲートスポイラーを備えています。内装はLグレードなどとは異なり、ピラーや天井も含めて黒で統一されています。Sグレードの特権として遮音フロントガラスや、フロアアンダーカバーの材質を吸音性能のあるものに変更するなど静粛性に気を遣っています。

 

FIT3 GP5(フィット3ハイブリッド)の気に入らなかったところ、トラブルなど

いくら静粛性を高めたとはいえ、所詮Bセグメントの車です。速度を上げると高速道路などでは「ゴーーーッ」というロードノイズが気になります。はっきり言ってうるさいです。路面からの突き上げもかなりあります。静粛性の高さを求めるなら上級車種を求めた方が良いです。私は駐車場の関係で全長4100mm以下(できれば4050mm以下、さらに言うなら4000mm以下)の車しか買うことができません。全幅は1800mm以下とまだ余裕があるのですが・・・。これでも代車でトヨタ・ラクティスを借りた時には「FIT3は静かな方なのか」と見直しました。

静粛性といえばエンジンがやたらと主張します。悪いことではないですし、トヨタのハイブリッドシステムと違ってエンジン主体のシステムであることから、当然といえば当然です。EV走行からエンジンがかかると一気にやかましくなります。モーター出力が29.5馬力と軽自動車の半分ほどの馬力しかないため、EV走行を長く続けることが難しいのも原因の一つです。定速走行ならまだしも、発進から29.5馬力のモーターで引っ張っていては流れを妨げます。EV走行時は高級車並みの静かさですが、エンジンがかかると純エンジン車よりうるさいような・・・EV走行時とのギャップがすごいです。効率の良い回転数を意識しつつ、タイヤを駆動してバッテリーへの充電も行うのでエンジンがやたらと回って耳につくようです。エンジンがうるさいのは加速時のみで、一定速度での走行時は静かです。DCTとの組み合わせでエンジン回転数が低く抑えられているからです。停車時にバッテリーへの充電でエンジンがかかると閉口するくらいの振動と騒音に包まれます。オーディオでごまかします(笑)。

DCTの変速のメリットの裏返しとして、低速走行ではギクシャクするというのがDCT全般に言われることです。FIT3のDCTは15km/hくらいまで1速でEV走行でき、その後変速しながらエンジンが加勢してきます。平均時速20km/hくらいの東京都心では信号が変わって発車するたびにEV走行→エンジン走行を繰り返して騒音レベルが大きく変化する&DCTの変速ショック(ある程度速度が出ると気になりません)で疲れます。DCTの変速ショックを緩和するためにはアクセルを抜く必要があります。アクセルを抜く=加速が鈍る、ですから、出だしがよろしくないFIT3では迷惑になりかねません。結局、これでも加速Gが変わることには変わりないので、同乗者に不快感を与えないような運転をするには(ATなのに)MT並みの気の遣い方が必要です。(※どこで妥協するかによります)

ハイブリッドシステムにも致命的な欠点が存在します。1モーターのため、モーターは「バッテリーへの充電」か「バッテリーからの放電」のどちらかしかできません。つまり、「バッテリー残量が減ってきたけれどまだまだ力が必要だから、充電しつつ放電しよう」ということができません。この欠点が高速道路で露見します。中央自動車道関越自動車道の登坂車線があるような上り坂で、バッテリーが電欠を起こしてモーターのアシストが無くなります。それを見越してエンジンのパワーを上げておいてくれれば良いのですが、そんな器用なことはできずに(クルーズコントロールを使用していても)モーターのアシスト分だけ加速が鈍って失速します。だいたい5km/hちょっと速度が低下します。その後、失速した分を補う&電欠したバッテリーに充電をするためにけたたましいエンジン音が響き渡り、ぐーんと急加速します。・・・ハイブリッド車の静かさはどこへ行った?これを回避するためにはバッテリー残量をにらみながらSモードスイッチをONにして、エンジンをより回して充電できるだけのパワーを絞り出すしかありません。ちなみに・・・現在もこのハイブリッドシステムを搭載するフリードハイブリッドはSモードスイッチがありません。そのため、自分でアクセルを踏んでエンジンを回してやらないと電欠問題から逃れることはできません。クルーズコントロールの意味が無くなります。

ハイブリッドシステムの致命的な欠点・・・というか変速機の致命的な欠点としてDCTの不具合があります。前期型(運転支援装置がホンダセンシングではなく「あんしんパッケージ」だった時)はリコールを連発して信頼ゼロの代物でしたが、後期型では改善されたと聞いています。私の車は後期型でした。しかし、一度だけアクセルの踏力が一定なのにもかかわらず加速度が著しく上下してエンジンがやかましく唸る現象が発生しました。この時はいつも以上に変速のショックが発生し、どんなに丁寧に扱っても言うことを聞きませんでした。まるでジムバッジが足りない時の他人のポケモンみたいに・・・。正直、この出来事が乗換を決断した大きなきっかけでした。追突してもおかしくない挙動でしたからね。ディーラーに点検に出し、「問題ない」との答えをもらった日には次の車の契約書に判子を押していました。点検時は診断機につないで走行試験をしてもらい、「問題ない」ことを示す点検結果も見せてもらいました。確かにエラーは吐いていなかったです。

変速機がDCTなおかげでCVT以上にエンジンブレーキが効きません。パドルシフトをバチバチ叩いているのに、一向に段数が下がりません。一応、4速には下がっているので諸元表より変速比は1.118、エンジンブレーキは効いてはいるのですが・・・。せめて3速まで下がってほしかったです。3速に下がる速度がそれなりに低いため、峠道で4速のままで流れに乗るためにはフットブレーキをかなり踏む必要があります。後ろから見るとフェード現象やベーパーロック現象を起こしたがっているようにしか見えません。はっきり言って下手くそに見えます。「エンジンブレーキが効かないんじゃ・・・」と思いつつブレーキを踏みまくったり、3速に下がる速度で走りつつ適度に道を譲ったり・・・と普段より気を遣います。疲れるので峠をなるべく避けて走るようになりました。レンタカーで何度も走った箱根峠や三国峠上越国境)からは足が遠のきました。

ブレーキは回生ブレーキと摩擦ブレーキを協調して制御していますが、これがまた曲者でした。寒い日や雨が降った日にブレーキを踏むと10km/hを下回る(=回生・摩擦の協調から100%摩擦ブレーキに切り替わる)タイミングで急に強いブレーキがかかったような挙動を見せます。この挙動が初めて出たのは2021年5月、5月とはいえ雨が続いてやたら寒い日のことでした。購入後、半年経ってからの症状だったので故障かと思いディーラーに急行しましたが、ディーラーが近づくと(=しばらく走ると)症状は治まりました。ブレーキが低速で強く効くのは同乗者を不快にさせます。(もちろん運転手も自分の想定と異なるので不快です)こちらも仕様とのことです。もちろん前述の通り診断機をつないで点検してもらいました。

お買い物車、街乗り車のBセグメントの車にしては足回りが硬いというのが世間の評価でした。概ね同意します。顔付き同様、スポーティな硬さでした。足回りの硬さはRSに任せておけば・・・とも思いますが、ハイブリッドにRSは設定されていなかったので仕方ありません。純正オプションで高性能サスペンションがありましたが、10万円以上するので結局交換せずでした。肝心の動かすために握るサイド部分がプラスチック製というとんでもない本革シフトノブとか、サイドモールとか付けている金があったらサスペンション交換しても良かったですね。また、Sグレード(2WD)は16インチのタイヤを履くことも原因でしょう。(他は15インチ、純ガソリン車は一部14インチ)

 

FIT3 GP5(フィット3ハイブリッド)のカスタム

豪州ホンダの純正バグガードを装着しています。見た目だけな感はあります(確かに虫の衝突は減りました)が、FITで付けている車はほとんどいないのでオリジナル感が出ます。バグガードはSUVだと付けている車が多いですね。トヨタ・ランドクルーザープラドや日産・エクストレイルでよく見かけます。

ホンダ純正のサイドモール(クロススタイルパッケージの一部)を装着しています。これにより車幅が1700mmを超えるので、次のオーナーは3ナンバー登録をしなければなりません。私は登録後に付けたので変更の必要はありませんでした。

ホンダ純正のエアロフィンを装着しています。高速走行時に安定性を高める・・・とありました。60~80km/hではそれなりに効果を感じます。修正舵が少なくなります。しかし、100km/hあたりから効果が無くなります。Bセグメントの車で100km/h以上出すのがお門違いということです。高速でたまにすっ飛んでいくFITをはじめとするBセグメント車を見ますが、運転している方は疲れないのか、同乗者はストレスを感じていないか心配になります。そういう点でもBセグメント同等の大きさですがスズキ・スイフトスポーツが気になります。静粛性と足回りの硬さ、パッケージ的に選ぶことはありませんが、一度乗ってみたいです。

ECUチューニングをしています。施工ショップはBee Rです。レギュラーガソリンのままでレスポンスを良くするセッティングとしています。(※エアクリーナー、マフラーは純正のままです)これが一番ありがたかったです。低速域のもたつきが無くなったほか、EV走行延長(つまるところ1速から2速を飛ばして3速に変速)がやりやすくなりました。また、変にモーターのアシストに頼らなくなったため(電欠は解決しませんが)、郊外や高速道路で燃費が伸びました。DCTはエネルギーの伝達効率に優れているため、モーターに頼るよりエンジンだけで走った方が燃費が良くなることがしばしばあります。モーターに頼ると、その分余計にエンジンを回して充電しなければなりませんからね。

さらなる静粛性向上のためにボンネット裏に静音シート貼り付け、各座席足元に高密度シンサレートを2枚の静音シートで挟んだものを敷く、ラゲッジスペースに静音シートを敷き詰める、リアゲートにダンピングシート貼り付け&高密度シンサレート詰め込みを行いました。結果?ほとんど変わりませんでした。ボンネット裏の静音シートによって、若干エンジン音は静かになりましたがね。なぜ変わらないのが分かったか?下取り前に貼り付けたもの以外全て取り外しました。その時に音が大して変わらなかったからです。

本当に静かにしたいならバイザーを外せという話ですね。無限のバイザーなので風の巻き込み対策のゴムが付いていましたが、外せばそれだけ突起が無くなるので風切り音が無くなります。

 

今回は以上です。

 

後書き

ハイブリッド車なのにエコに振り切らない(振り切れない?)ヘンテコな感じが良い車でした。

現行のFIT4にはパドルシフト付きのスポーツグレードは無いので、思ったより値落ちしていないようです。私の車は1年15000kmほど乗って販売価格にして1万円未満の値落ちでした。

もっとすごいのは純ガソリン車のRSです。6速MTは言わずもがな、CVTもそれなりに走っていてもハイブリッド車以上の値段を付けている中古車があります。

スポーツグレードの後釜はモデューロXでしょうか。これも乗ってみたいですが・・・私が次に買い替えるタイミングでは売っていないでしょうね・・・。